学名:(Hynobius retardatus

北海道のエゾサンショウウオ
オス成体。2022年4月撮影:高橋レオ
多い時にはこのように団子のようにぐるぐるとなりながら、産卵を行う。撮影:徳田龍弘

分布

日本固有種。釧路湿原を除く、北海道のほぼ全域

生態

北海道のエゾサンショウウオ 撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ幼体 撮影:高橋レオ

3月後半から5月中旬、繁殖のために越冬から目を覚まし、産卵が終わると、再び散り散りとなって越冬の準備に入る。幼体は水生昆虫、イトミミズ、時には同じエゾサンショウウオを食べ、大きくなる。

北海道のエゾサンショウウオ 撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ上陸幼生 2021年9月撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ幼生(頭でっかち) 2022年6月撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ幼生(頭でっかち) 2022年6月撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ幼生(頭でっかち) 2022年6月撮影:高橋レオ
エゾサンショウウオ幼生(頭でっかち) 2022年6月撮影:高橋レオ

同じ遺伝情報でも、発現時の環境次第でその表現型がいろいろ変化し、生物の形質が変わることがある。エゾサンショウウオの表現型可塑性はさまざま。

上記の2枚は、共食い型とも呼ばれるが、餌となるエゾアカガエルの多い地域でも観る事ができる。

湧き水のある水温の低い水場には、まれに幼生のまま越冬し、夏前に上陸する「越冬幼生」と呼ばれる個体もいる。他にも体が幼体の特徴を残したまま成熟した幼形成熟と言う型もある。1932年、倶多楽湖で幼生の性質を残したまま成熟したネオテニー個体を発見したが、その個体群は養殖魚の導入により絶滅した。しかし2020年と2021年に北海道大学の研究グループが胆振地方の池で幼形成熟したオス個体を89年ぶりに発見。大きなニュースとなる。

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私見

僕はサンショウウオが昔から好きだった。こんなにかわいくて、おっとりした生き物が大自然に生きているなんて。ナマケモノも、同じような理由でとても不思議に思うのだが、よく考えるとどの動物もそういった「抜けた」部分というものは持ち合わせている。人間の言う「完璧」なんてものは、所詮人間の物差しでしかないわけだが、例え人間の目から見て明らかに完璧な存在だったとしても、それは他の動物から視たとき、完璧には見えないのかもしれない。「共感できない」「理解できない」ものは、人間社会において、しばし無駄と捉えられがちだが、僕はいつでも、彼らは彼らにしか見えないものがあると信じている。彼らなりの完璧な世界を、想像できずとも思いやれる人でありたい。この世に正義や完璧なんてものは存在せず、どの方向からみるかの問題でしかないのだ。

2017年4月撮影:高橋レオ

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