
和名:ズグロミツドリ
英名:Green Honeycreeper
学名:Chlorophanes spiza
撮影地:コスタリカ
鮮やかな青色を蓄えたオスの姿。
メスは黄緑色でズグロ(頭黒)ですらなく、
シンプルな装いをしている。
(メスも撮影したかったけど、チャンスには恵まれなかった。)
大抵の生き物はオスの姿とメスの姿を見れば、
雌雄のどちらが優位で、どのようにアプローチを仕掛けるのかがわかる。
例えばチョウチンアンコウのオスはメスに比べて驚くほど小さい。
メスの腹部に噛みつき、
メスの体と完全に一体化してしまう。
カマキリの大半のオスも、メスよりも小さくて、交尾を最後まで済ませる前にメスに食べられてしまう。
ライオンキングで有名なライオンの社会は少し例外で、オスの方がリーダーっぽいけど現実はメスがプライドと呼ばれる縄張りを牛耳っている。
オスは群れを出て、他のオスと争い、
他の群れのメスライオンと交尾をすることに生きる大半を過ごすことになる。
何はともあれ地球上のオスの大半は、
人間の狭い価値観でみれば
とても自由とは言えないのだ。
そう考えると、
ズグロミツドリのオスの青色は、
メスを引き付けるために
長い進化の時間の中で獲得した
栄光の青色にも見えてくるし、
メスに対する服従の証にも見えてくる。